仮想通貨ワンコイン(OneCoin)とは?共同創業者に禁錮20年の判決、仕組みと現状

仮想通貨詐欺 暗号通貨の種類

裁判のイメージ

ワンコイン(OneCoin)は、2014年にブルガリアのソフィアを拠点に始まり、「仮想通貨(暗号資産)」として世界中で販売されたものです。

米国司法省(ニューヨーク南部地区連邦検事局)は、ワンコインを「詐欺的な暗号資産(a fraudulent cryptocurrency)」と発表しています。2023年9月12日には、共同創業者の1人に禁錮20年の判決が言い渡されました。

この記事では、米国司法省の発表に基づいて、ワンコインの仕組みと、その後の経過をまとめます(2026年10月7日確認)。

仮想通貨ワンコインとは?仕組みや特徴について

米国司法省の発表によると、ワンコインは次のように販売されていました。

  • 2014年に共同創業者2人が設立した会社が、同じ名前の「暗号資産」を、世界規模のマルチレベルマーケティング(MLM)の組織を通じて販売した
  • 会員は、ほかの人を勧誘して暗号資産の「パッケージ」を買わせると、手数料を受け取れる仕組みだった
  • ビットコインの値上がりを引き合いに出し、ワンコインを「次の、逃してはいけない投資機会」と思わせていた
  • パッケージに含まれる「トークン」で「マイニングプール」(採掘用のコンピューター)に参加できると宣伝していたが、マイニングプールも採掘するコンピューターも存在しなかった
  • 独自の非公開の「ブロックチェーン」があると称していたが、公開され検証できる本当のブロックチェーンは無かった
  • 価格は市場の需給で決まると説明していたが、実際には運営側が市場と関係なく決めていた。表示上の価格は0.5ユーロから、2019年1月ごろの約29.95ユーロまで上がり続け、一度も下がらなかった

司法省は、ワンコインには実際の価値が無く、創業者らが最初から詐欺として考え出したものだったとしています。

出典:米国司法省(ニューヨーク南部地区連邦検事局)「Co-Founder Of Multibillion-Dollar Cryptocurrency Scheme “OneCoin” Sentenced To 20 Years In Prison」(2023年9月12日)

ワンコインの被害規模と、逮捕・判決の経過

司法省の発表では、2014年第4四半期から2016年第4四半期までの期間だけで、少なくとも350万人の被害者から40億ドル超を集めたとされています。

主な経過は次のとおりです。

時期 出来事
2014年 共同創業者2人がワンコインの会社を設立(拠点はブルガリアのソフィア)
2017年10月12日 創業者の1人が、米国で詐欺と資金洗浄の罪で起訴され、逮捕状が出る
2017年10月25日 その創業者がソフィアからギリシャのアテネへ旅客機で移動し、それ以降、公の場に姿を見せていない
2018年7月 もう1人の共同創業者がタイで逮捕され、2018年10月に米国へ移送される
2022年6月 逃亡中の創業者が、FBIの「最重要指名手配10人」に加えられる(逮捕につながる情報に10万ドルの報奨金)
2023年9月12日 米国の連邦地裁が、共同創業者の1人に禁錮20年と約3億ドルの没収を言い渡す

出典:米国司法省の発表(2023年9月12日)、米国国税庁(IRS)刑事捜査部が掲載した同じ発表

ワンコインの現在値(現状)は?評判は?

司法省によると、ワンコインの「価格」は市場の取引で付いたものではなく、運営側が決めていた数字でした。

2023年9月12日の発表の時点で、逃亡中の創業者は捕まっていません。
発表の中で連邦検事は、ワンコインは「まったく価値が無く、投資家には何も残らなかった(entirely worthless, and investors were left with nothing)」と述べています。

出典:米国司法省の発表(2023年9月12日)

似た勧誘を受けたときの相談先

日本で暗号資産交換業を行うには、金融庁・財務局の登録が必要です。金融庁は、登録を受けている業者の一覧と、警告書を出した無登録業者の一覧を公開しています。

「必ず値上がりする」「人を紹介すると報酬が入る」といった勧誘を受けて不安なときは、次の窓口に相談できます。

  • 金融庁 金融サービス利用者相談室:0570-016811(平日10時〜17時。IP電話からは03-5251-6811)
  • 消費者ホットライン:188

出典:金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」、金融庁「無登録業者との取引は要注意!!」

当局が公表したほかの事例や、勧誘で見られる特徴は、次の記事にまとめています。
▶ 仮想通貨の詐欺コイン一覧!当局が公表した事例と特徴、被害額・件数





最後までお読み頂いてありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました