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だんだん認知度が上がってきているビットコインですが、利用者が増えて取引が増えていくにつれて、いくつか問題が起きると予想されています。
その問題を解決するための手段セグウィット(segwit)について説明していきます。
ビットコインの課題「スケーラビリティ」
ビットコインなどの仮想通貨の送受信に欠かせないのがブロックチェーンです。
ビットコインを送金するとき、未承認取引履歴が集められたブロックとすでに承認済み取引が入ったブロックを繋げていく作業が行われています。
ブロックの容量は1MBと決められていて、1つのブロックに入る取引は約3000。
そのため、取引が多くなると、たくさんのブロックができます。
ブロックの処理は一定時間(10分に1回)ごとに進むように決められています。
1秒にどのくらい処理できるか比べてみると、クレジットカードは1秒で2000取引、ビットコインは1秒で7つの取引でビットコインはかなり遅いことがわかります。
当たり前ですが、処理できるブロックの数より生成されるブロックの数の方が多くなると、処理が追い付かなくなります。
未処理のブロックが増えていくと、送金してから処理されるまでの時間が長くなり、ビットコインの決済に影響がでてきます。
例えば、洋服を買って、レジで会計をするときに30分も待たされたらどうでしょう?
便利な通貨ではなくなってしまいますね。
これからは、より多くの取引をブロックに入れられるようにしなければいけません。
上記のように、ビットコインの取引が増えることでブロックの処理が追い付かなくなることを「スケーラビリティ問題」と呼びます。
スケーラビリティ問題を解決するために、「ブロックの容量を大きくする」か「取引のサイズを小さく(圧縮)する」かのどちらかで議論が行われました。
「ブロックの容量を大きくする」とどうなる?
ブロックチェーンは取引をする全員の端末(ここではブロックチェーンを利用するPCやスマホ)に取引の履歴を記録して、全員で監視する仕組みです。
ブロック1つずつの容量を大きくすると今までより容量の大きな端末が必要になり、容量が大きな端末を持った人でなければブロックチェーンが使えなくなってしまいます。
加えて、ブロックの大きさを変えると、1MBのブロックに入っている取引記録と大きくなったブロックに入っている取引記録を結びつけなくなります。
では、「取引のサイズを小さく(圧縮)する」ことはどうでしょうか?
それがセグウィットです。
セグウィット(segwit)とは?
ブロックに入れる取引のデータのサイズを小さくして、より多くのデータをブロックに入れられるようにします。
取引のデータには、インプット・アウトプット・電子署名が入っていますが、電子署名の部分をウィットネスという別枠に入れて扱います。
これをセグウィット(segwit)と呼びます。
セグウィット(segwit)により、今までよりも約60%データのサイズを小さくすることができ、ブロックに1MB分入っていたのが、1.75MB分の取引が入れられるようになります。
セグウィット(segwit)による影響
取引のサイズを小さくして、ブロックにたくさん入れられるようになると、1度にたくさんの取引が処理できます。
そのため、送金手数料が安くなる可能性があります。
ビットコインのスケーラビリティ問題が解決すると、市場から信頼度がアップし、ビットコイン価格が上昇する可能性もあります。
セグウィット(segwit)は実現する?
ノードと呼ばれるコンピューターをセグウィット(segwit)に対応するものに換えなければなりません。
コストがかかったり、手数料を下げたくないなどの理由で装備していないマイナー(マイニングを行う企業など)が多数です。
2017年1月の時点ではマイナーの27%が装備のコンピューターに変えていますが、これが95%以上にならないと、セグウィット(segwit)が有効になりません。
つまり、装備は持っているけれど、まだ使うことができない状態なのです。
ビットコインのセグウィットsegwitまとめ
実現までには課題がありますが、遅かれ早かれ実現するのではと言われています。
もし実現すればビットコインの信用も上がり、より普及しやすくなるでしょう。
セグウィット(segwit)については少し難しい内容ですが、知っておくと今までとは違った視点でビットコインの動きを見ることができますね。
価格の変動と併せて、ぜひ注目してみてください。
以上、今回は
について紹介しました。
最後までお読み頂いてありがとうございました。