金融の用語として、しばしば使われる「アービトラージ」ですが、言葉を聞いたことがあっても意味や使い方を明確にご存じの方は多くないのではないでしょうか。
アービトラージとは?
「アービトラージ」とは、日本語では「裁定取引」と言います。
この「裁定取引」は、同じ商品の価格差を利用して利益を稼ぐ取引のことです。
為替やFXなどの利益について例を挙げましょう。
①1ユーロを100円で買います。
↓
②買った1ユーロを1,6$に換金します。
↓
③1,6$を日本円144円に換金します。
(※実際には手数料も含まれる等あるため金額は変わります。)
上記の流れのように取引を行うと実質44円の利益になります。
世界では日夜様々な商品が取引をされていますが、同じ商品でも国や物価の違いなどから価格の違いが生まれます。
今現在100円の価値が付いているものが手元にあるとします。
その商品は将来80円の値段が付いている場合に、現在手元にあるものを売り、将来の80円のものを買う約束(契約)をすることで20円の利益を出すという方法です。
このような取引のことを「アービトラージ(裁定取引)」と言います。
では、実際にこの「アービトラージ(裁定取引)」がどのようにビットコインに活かされていくのか、解説していきたいと思います。
ビットコインでアービトラージのやり方は?
上記の通り、もちろん日本円とUSドル、ビットコインを使った差分の利益を生み出す方法もあります。
しかし、これではビットコインを利用する意味はあまりありませんね。
ビットコインを用いた「アービトラージ」には、暗号通貨ならではの特性があるんです。
ビットコインなどの暗号通貨は、世界中の様々な取引所で取引できることはもちろん、実は、取引所によって大きく買値、売値が異なるのです。
暗号通貨は基本的に現物取引(市場で実物で取引すること)なので、一つの取引所で買い、別の取引所で売るといった取引が可能です。
転売の要領と同じイメージですが、より安い取引所でビットコインを購入し、ビットコインの価格が高い取引所で売るという方法で利益を得ることができます。
ビットコインでは、取引が完了するまでに少し時間がかかるため取引所間での価格差がなくなってしまう場合もあります。
もちろん、取引においては手数料がかかるため価格差がより大きい場合でないと利益を得ることができないこともあります。
ビットコインと日本円やUSドルとの取引だけではなく、ビットコイン自体を商品にして利益を得ることができるという点では、今後の需要の増加を見込めるため期待のできる分野ではないでしょうか。
ただし、ビットコインでのアービトラージを行う人が増えれば増えるほど取引が増えるので価格の調節速度は速くなっていき利益を得にくくなってしまいます。
以上、今回は
について紹介しました。
最後までお読み頂いてありがとうございました。