暗号通貨元年と話が挙がるほど、盛り上がりと期待を見せる2017年、ビットコインやイーサリアムを始めとする暗号通貨にはまだまだ知られていないことがたくさんあります。
その中でも今回は「ハードフォーク」について説明していきたいと思います。
ハードフォークとはどういう意味?
「ハードフォーク」とは、元々ソフトウェアを開発する関係の用語のことで「ハードフォークを行う」などといった使い方をされます。
ソフトウェアとはコンピューターのプログラムのことですが、そのソフトウェアを新しいソフトウェアとして生まれ変わらせることを言います。
いわゆる、アップデートのようなものです。しかも、ただ単にアップデートをするだけでなく、アップデート前後で互換性がないというものをハードフォークを言います。
例えば、Windowsのアップデートなんかは基本的に互換性がありますので、ハードフォークとは呼ばれません。Excelなどがアップデート前後で全然違うものになってたら困りますよね^^;
テレビに例えると、
「アナログTVの放送が終了します!」「◯月◯日より、デジタルに変わりアナログは一切見ることができません!」
といったように、それまでの形から変わり過去の仕様を一切無視して新しいものに変わっていくことを指します。
では次に、このハードフォークについて、ビットコインとイーサリアムを例に紹介します。
ビットコインのハードフォークは?
一般的な考えでは、ビットコインはハードフォークをしたことがないとされているようです。
ただ、2013年にバージョンアップした際に発生したバグによりブロックチェーンが新しい形で分岐されたことがあります。これをハードフォークとすることもあるようですが、これは故意でないためハードフォークをしたとは言わないようです。
ハードフォークは問題としてあがることが多いですが、本来これまでよりも改善されたものに生まれ変わるという意味があります。
もし、ビットコインでハードフォークが行われる場合は、世界中の多くの人が認めた形で行われるのではないでしょうか。
ビットコインのコミュニティの力は本当に強いものがあります。元々、ナカモトサトシと名乗る人物が作成したプログラムから、9割以上変更され改善されてきたのがビットコインです。
今後も改善は続くとは思います。その中でハードフォークになることもあるかもしれません。
イーサリアムのハードフォークは?
それでは、イーサリアムではどうなのでしょうか。
イーサリアムはビットコインと違い、実際にハードフォークを行っています。
これはイーサリアムのシステムのハッキングが行われた際に1度目のハードフォークを行い仕様の変更をしました。
この仕様の変更により、「イーサリアム」と「イーサリアムクラシック(仕様を変更する前のもの)」が生まれ、ユーザーは元来の仕様のものか新しいものかを選択することになったのです。
また、2016年10月には2度目のハードフォークも行われており、イーサリアムのシステムの弱い部分を狙ったハッカーからの攻撃に対処するために仕様の変更を行っています。
基本的にこの「ハードフォーク」はハッカーからの攻撃やシステムの弱い部分を改善するために行われており、元々のプログラムの弱い部分を変更するために行うバージョンアップのようなものなのです。
ハードフォークを行わなければならないということは、ハッカーが攻撃したくなるほど価値のあるものというようにも受け取ることができるかもしれませんね。
もちろん、このハードフォークは一般のユーザーが何か特別な操作をしなければいけないわけではなく、取引所などが変更に対応し事前に変更が行われる時間も指定されます。
「自由にシステムの変更が行われてしまう」というと悪いことのように聞こえてしまいますが、イーサリアムの例の通りユーザーを守り、価値のあるものだということを証明していると捉えると物凄く心強く感じます。
安全に、安心して利用することができるよう日々の技術の進化と運用に期待が膨らみますね!
最後までお読み頂いてありがとうございました。
仮想通貨の世界に参加したく思うが専門用語につまずく。
分かりやすい解説に感謝ですね。