ライトコインとはアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨の総称)の一種です。
しかしビットコインにとても似た性質を持つのがライトコインの特徴です。
そこでここではビットコインとの違いを比べながらライトコインの特徴や仕組みを見ていきましょう。
ライトコインは2011年10月7日に公開されました。
ビットコインの公開日は2009年1月3日ですから暗号通貨の中では割と古参の部類に入りますね。
開発者はチャーリー・リー氏、元Googleのプログラマーで中国最大のビットコイン取引所「BTCチャイナ」の創業者を兄に持つことからも暗号通貨への造詣の深さが伺えます。
氏はライトコインの開発に当たって「ビットコインが金ならライトコインは銀」を公言しています。
ビットコインは素晴らしい通貨だが技術が高度で使いにくいところがある。
ならばライトコインはそこを改良し汎用性・普及しやすさを追求しようじゃないか。
…ライトコインのモットーを言い換えるとこんなところですね。
実際にライトコインはビットコインの技術を元にしておりよく似た点が多いです。
ここからはライトコインの特徴をビットコインと大きく違う点のみに絞って見ていきます。
ライトコインの上限枚数
まずライトコインの上限枚数は8400万LTC(通貨単位)、ビットコインが2100万BTC(通貨単位)ですから4倍です。
ライトコインのアルゴリズム(計算方法)
続いてライトコインとビットコインではアルゴリズム(計算方法)が異なります。
ビットコインはSHA-256と呼ばれる莫大な速さでの並列処理計算が必要な計算方法を導入しています。
この特徴が採掘(マイニング)及び偽造を難しくしている一方で、取引の認証が完了するまでに10分もかかる問題を残しています。
ライトコインはここを改良すべくscryptと呼ばれる、計算を簡単にすることで処理を高速にする計算方法を導入しました。
これによって採掘の難易度はビットコインに比べて大きく下がりました。
とはいえライトコインには既に多くの参入者がいるため、今から採掘で儲けるのは難しいでしょうね。
加えて取引完了までにかかる時間は2.5分、ビットコインの4分の1に抑えることができました。
これは専門的に言うと「ブロック生成間隔が4倍になった」と言い換えることができます。
ちなみにライトコインの発行上限がビットコインの4倍なのは、ブロック生成間隔が4倍であることのつじつま合わせです。
ところで先ほど「ビットコインは計算を難しくしていることで偽造も難しくしている」と説明したことは覚えているでしょう。
ライトコインにはブロック生成間隔を短くしたことでセキュリティレベルも低くなった、というリスクも存在することを忘れてはいけません。
ライトコインの大きなリスクとして挙がるのが『51%攻撃』です。
高い計算能力を有するパソコンを保有する人たちが手を組むことで暗号通貨の51%以上を支配してしまい、ネットワーク自体をコントロールできてしまう…という問題です。
ビットコインに関しては先にも触れた通りマイニングに莫大な計算処理能力が必要で、51%を超えるマイニング速度を確保するのは現実的にほぼ不可能と言われています。
しかし普及のために計算処理を容易にしたことで51%攻撃への耐性も弱まった、ということですね。
ここまで見てきてライトコインの特徴は「ビットコインに似ていて他のアルトコインほど特殊性が無い」ことでしょう。
あくまでビットコインに追従する形ですから、ビットコインの知名度が鳴り響く限り脚光を浴びるのは難しいでしょう。
また取引市場での時価総額が200億円を下回っているため、大規模な資金が入ってくることで価格が高騰し大量売却によって暴落するリスクもあります。
しかしビットコインの弱点を改良し、より流通しやすく普及しやすいことに焦点を当てているので使いやすさから注目を浴びる可能性は十分に考えられます。
価格相場にしても一時期500円以上に高騰したことがありますが、2017年2月9日現在では440円~450円台を推移しており初心者でも手を出しやすい仮想通貨と言えるでしょう。
最後までお読み頂いてありがとうございました。