最近にわかに話題となっている仮想通貨があります。
その名は「エターナルコイン」、インターネット広告でもよく見られるようになりました。
怪しい噂もありますが実際にはどんな暗号通貨なのか、見ていきましょう。
エターナルコインとは?
エターナルコインは2015年1月に公開された日本発の仮想通貨で、発行上限は2億XECです。
お店での会計や個人間での送金に使えるウォレット(スマホ上の財布)を開発するなど普及に努めています。
また運営元であるエターナルリンクが広告代理業の経験があることから宣伝活動にも力を入れています。
これらによってエターナルコインの認知度は徐々に上がっているようですね。
そんなエターナルコインの大きな特徴は「保有しているだけで価値が付与される」ということです。
エターナルコインを取引すると手数料が生じますが、毎週水曜日にこの手数料が保有量に応じて分配される仕組みです。
まさに「保有しているだけで価値が増える」仕組みです。これが本当なら資産と言うこともできるのではないでしょうか。
エターナルコインは仮想通貨詐欺なの?評判は?
しかし筆者はエターナルコインを仮想通貨と呼ぶには抵抗があります。
なぜならエターナルコインはブロックチェーン技術を用いていないからです。
ビットコインを始めとした多くの仮想通貨ではブロックチェーン技術を用いて通貨を分散管理しています。
利用者全員が共同で管理するから誰にもコントロールされないことこそが仮想通貨の利点です。
ブロックチェーン上に記録されたデータはネットワークに繋がっている世界の全パソコンが破壊でもされない限り残り続けます。
対してエターナルコインはエターナルリンク独自システムで管理が行っています。
総発行量2億XECのうち市場に流通しているのは3300万XEC(2017年3月現在)です。
残りの1億6700万XECについてはエターナルコインの開発元である株式会社アトムソリューションズが保有しています。
アトムソリューションズが提携先である取引所エターナルライブにXECを放出し、エターナルライブ経由で市場に流れる仕組みです。
つまりエターナルコインは常時運営に管理されている通貨であり、ビットコインなどとは真逆の存在なのです。
またエターナルコインはアトムソリューションズが提携している4つの取引所(http://www.atom-solutions.jp/system/index.html#release)で分別管理されています。
分別、つまりは役割分担して情報を管理している状態です
1つの取引所にもしものことが生じればエターナルコインのデータが吹き飛ぶ可能性もあるわけです。
ネット上には「エターナルコインは詐欺」との記事も散見されますが、その理由について分析してみます。
例えばホワイトペーパー(報告書)が作成されていないことが挙がりますね。
月間レポート(https://eternallive.jp/report)は閲覧できますが、記事になっており削除しようと思えばいつでもできるわけです。
他にもトラブルが生じたときの損失を全額補償すると公言しています。
しかし仮に現在保証が必要になる大きなトラブルが生じた場合、損失額は約24億円となります。
※2017年3月13日現在 1XEC=72円 × 流通量3300万XEC = 23億7600万円
アトムソリューションズの資本金9500万円とエターナルリンクの資本金7500万円で補てんしきれるわけがない、というのも理由かも知れません。
ただ完全に詐欺か、といえばそうではないと筆者は考えます。
実際にエターナルコイン取扱店舗を増やしている(http://www.eternal-square.jp/shop-list/)ようですから、完全に詐欺だと断じることはできません。
沖縄県の方ではこのような広告も貼られているなど広告戦略にも力を入れているようです。
詐欺目的ならここまでの先行投資は行わないことでしょう。
ただネット上にはエターナルコインを褒めたたえるブログも散見されます。
エターナルリンクはインターネット広告も出しているため、これらのブログは報酬目的で広告を掲載している可能性もあります。
絶賛するブログのみを鵜呑みにするのではなく、いろんな評判を総合的に吟味した上で判断するようにすべきですね。
エターナルコインの価格推移チャートを紹介!
エターナルコインのチャートは乱高下を続け、2017年3月現在大きく落ち込んでいます。
これを「危ない」ととるか「買い時」ととるかは人それぞれでしょう。
いずれ大きく持ち直す、と判断して買うのも一手かもしれません。
そのときの一番の懸念が「詐欺ではないか」だと思います。
しかしこれはいずれ明らかになるでしょう。
なぜなら2016年5月25日に仮想通貨法が参院本会議で可決され、公布後1年以内に施行されることが決まりました。
これと併せて資金決済法の改正も行われ、今後は仮想通貨の取扱事業者は国の登録を受けなければならないのです(同法63条の2)。
エターナルリンクが真っ当に事業を行うなら取引所であるエターナルライブは間違いなく登録一覧に掲載されているはず。
そしてもう一つの心配がブロックチェーン技術を使わず独自のシステムで動いているということです。
この独自性が吉と出るか凶と出るか…こればかりは自己責任で判断するしかありません。
色々な意味で目が離せないエターナルコインの今後が楽しみですね!
以上、今回は
について紹介しました。
最後までお読み頂いてありがとうございました。