仮想通貨の詐欺コイン一覧!当局が公表した事例と特徴、被害額・件数

怪しい詐欺師 暗号通貨の事件や問題点

仮想通貨(法令上の名称は「暗号資産」)をめぐる詐欺については、金融庁・消費者庁・警察庁・国民生活センターが注意を呼びかけています。

この記事では、公的機関や裁判所などが公表した事実に基づく事例と、勧誘で見られる特徴、被害額・相談件数の最新の統計をまとめます(2026年10月7日確認)。

特定の銘柄を「詐欺」と書けるのは、当局の処分や裁判などの公表がある場合に限られます。ネット上で「詐欺コイン」と噂される銘柄でも、公的な根拠を確認できないものはこの記事では取り上げません。

 

仮想通貨の詐欺コインに騙されないで!

怪しい詐欺師
 

2020年4月時点の金融庁・消費者庁・警察庁の共同の注意喚起では、暗号資産や詐欺的なコインに関する相談が増えていること、暗号資産の話題性や制度改正に便乗する詐欺や悪質商法があることが案内されていました。

出典:金融庁・消費者庁・警察庁「暗号資産に関するトラブルにご注意ください!」(令和2年4月24日最終更新)

行政処分・提訴・判決が公表された銘柄

ネット上には数十の銘柄名を並べた「詐欺コイン一覧」が出回っていますが、公的な根拠が示されていないものも多くあります。以前この記事に載せていた一覧のうち、公的機関の発表を確認できた3銘柄だけを残し、確認できない銘柄は載せていません。以下は、公的機関の発表で確認できた事例です。

銘柄 公表した機関・日付 公表された内容
クローバーコイン(Clover Coin) 消費者庁
2017年10月27日
運営会社に対し、特定商取引法に基づく連鎖販売取引停止命令(3か月)と指示。勧誘者が「完全に上がる。買わなきゃ損をする。」などと、値上がりが確実に見込まれるかのように説明していたこと(不実告知)などを認定
ワンコイン(OneCoin) 米国司法省(ニューヨーク南部地区連邦検事局)
2023年9月12日
共同創業者の1人に禁錮20年の判決。2014年に始まり、2014年第4四半期から2016年第4四半期だけで、世界の少なくとも350万人の被害者から40億ドル超を集めた詐欺と発表。もう1人の共同創業者は逃亡中
セントラ(CTRトークン) 米国証券取引委員会(SEC)
2018年4月2日
共同創業者2人を、詐欺的なICOを行ったとして提訴。数千人の投資家から3,200万ドル超を調達する際、VisaやMastercardとの関係がないのに両社が支援するデビットカードを提供すると宣伝し、架空の経営陣を作り、有名人にSNSで宣伝させたとSECが主張

出典:消費者庁「連鎖販売取引停止命令(3か月)及び指示について」、米国国税庁(IRS)刑事捜査部が掲載した司法省の発表、米国SEC「Litigation Release No. 24090」

セントラのSECの発表は提訴時点の主張です。判決など最終的な結果は、各機関の公表をご確認ください。

ほかに、金融庁は日本の居住者を相手に登録を受けずに暗号資産交換業を行う業者に警告書を出し、名称を公表しています。金融庁は、暗号資産交換業の登録を受けている業者の一覧と、警告書を発出した無登録業者の一覧を公開しています。

出典:金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」、金融庁「無登録業者との取引は要注意!!」

このうちワンコインとセントラについては、当サイトの次の記事で、米国司法省などの公的発表に基づいて経過をまとめています。
▶ 仮想通貨ワンコイン(OneCoin)とは?共同創業者に禁錮20年の判決、仕組みと現状
▶ 仮想通貨Centra(セントラ)とは?共同創業者3人が有罪に。SECの提訴と判決の経過

詐欺コインの特徴は?

上の事例と、国民生活センターの相談事例から、勧誘で見られる特徴を整理します。1つに当てはまるだけで詐欺と決まるわけではありません。

  • 「完全に上がる」「10倍になる」など、将来の値上がりを断定する(クローバーコインの処分では、将来価値は客観的に不確定なのに値上がりが確実なように説明したことが不実告知とされました)
  • セミナーや知人を通じた勧誘で、会員になって勧誘すると「ボーナス」などの報酬が得られるとする(クローバーコインの処分、ワンコインの判決ではどちらも連鎖販売取引・MLMの仕組みが使われていました)
  • 勧誘の際に事業者名や勧誘の目的を告げない(クローバーコインの処分で「氏名等不明示」と認定)
  • 著名人の名前を使って宣伝する(セントラでは有名人にSNSで宣伝させたとSECが主張。国民生活センターにも「SNSで著名人が勧める投資」の相談があります)
  • SNSやマッチングアプリで知り合った人から暗号資産の運用や副業を勧められる(国民生活センターの最近の相談事例)
  • 出金を求めると、追加の入金や税金を求められる(国民生活センターの最近の相談事例)

出典:消費者庁の処分資料、司法省の発表(IRS掲載)、SECの発表、国民生活センター「暗号資産(仮想通貨)」

また、金融庁は、日本で暗号資産交換業を行う者は登録を受ける必要があり、登録を受けていない業者との取引はトラブルの声が多く寄せられているとして、取引の前に登録の有無と警告の有無を確認するよう呼びかけています。

出典:金融庁「無登録業者との取引は要注意!!」

▶ 動画で確認:SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の手口

政府広報オンラインが2024年7月に公開した約3分の動画です。SNSの投資グループや有名人をかたる勧誘、マッチングアプリで知り合った相手からの投資の誘い、利益が出ているように見せかけて出金時に手数料を求める手口などを再現しています。

出典:政府広報オンライン「それSNSの投資詐欺やロマンス詐欺かも!」(YouTube・約3分)

詐欺被害額や詐欺件数は?

仮想通貨詐欺

警察庁は、暗号資産に限らないSNS型投資詐欺・SNS型ロマンス詐欺の統計を公表しています。令和7年(2025年)の確定値は次のとおりです。

区分 認知件数 被害額
SNS型投資詐欺 9,523件(前年比+3,110件) 1,288.0億円(前年比+416.9億円)
SNS型ロマンス詐欺 5,645件(前年比+1,821件) 546.4億円(前年比+145.5億円)
うちロマンス詐欺の暗号資産送信型 2,177件(前年比+1,391件) 247.7億円(前年比+162.2億円)

この統計は暗号資産以外の送金手段を含み、暗号資産を使った詐欺だけの数字ではありません。

出典:警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」(2026年6月5日公表)

国民生活センターのPIO-NETに登録された暗号資産に関する相談件数は、次のとおりです。

年度 相談件数
2023年度 8,498件
2024年度 7,261件
2025年度 8,132件
2026年度(5月31日現在) 656件(前年同期827件)

消費生活センター等からの経由相談は含まれていません。ゲーム内通貨などの相談は集計の対象外です。

同ページには、最近の相談事例として次のような内容が載っています。

  • SNSで簡単に稼げる副業を紹介され、暗号資産のサイトで指示されたタスクをこなすと高額報酬が貰えるというが、違約金を請求された
  • 知人から儲かると言われて暗号資産の投資を始めたが、口座から出金できず、追加入金すれば出金できると言われた
  • マッチングアプリで知り合った女性から暗号資産の運用を勧められ、儲かったので引き出しを求めたら税金を請求された

出典:国民生活センター「暗号資産(仮想通貨)」(2026年7月31日更新)

▶ 動画で確認:金融庁が呼びかける入金・送金の注意点

金融庁の公式チャンネルが2026年4月に公開した約1分20秒の動画です。実際に会ったことのない人から入金・送金・引き出しを求められたら詐欺を疑うよう呼びかけ、不安に感じたら警察に相談するよう案内しています。概要欄には「投資資金を暗号資産で送るよう言われた」も例として挙がっています。

出典:金融庁チャンネル「【金融庁】その入金・送金・引き出し、本当に大丈夫ですか?(フル版)」(YouTube・約1分20秒)

暗号資産やその取引についての相談先として、金融庁は金融サービス利用者相談室 0570-016811(平日10時〜17時。IP電話からは03-5251-6811)や消費者ホットライン(188)を案内しています。

出典:金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」

以上、仮想通貨の詐欺コインについて、公的機関が公表した事例・勧誘の特徴・被害の統計をまとめました。





最後までお読み頂いてありがとうございました。

コメント

  1. ken8493 より:
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